車の擦った時の、傷や凹みの修理工程をあまり知らない方も多くいらっしゃると思います。

どのように擦った時の傷や凹みを修理しているのか、知っていた方が修理依頼する時にお得になると思いますので、参考にしてください。

ポルシェ・ケイマンの擦った傷と凹みを修理例にしてご紹介いたします。
ケイマンのような高級車になると、板金塗装を受けてくれない工場が残念ながら多いようです(>_<)

佐藤自動車では全く問題なく修理できますので、擦った時の傷凹みの修理事例をご覧いただき、参考にしてください。

擦った傷と凹みの修理前・損傷状態

擦った時の傷と凹みがあった部分は、リヤフェンダーの「タイヤの前」と「タイヤの上」に凹みと傷が入っていました。

実は「タイヤの上」の凹みはお客様は知らなかったのです。
お見積の時に「タイヤの前」を見積もってほしいと依頼を受けていた時に発見いたしました。

お客様は大変ショックを受けておりましたが、パネルが違うわけではないので、そんなにプラスの料金がかからずに修理する事ができましたので、少し安堵されていました。

擦った傷と凹みの修理・板金

擦った傷と凹みを修理する時には、細かい部品の脱着が必要になります。

ケイマンのリヤフェンダーには「ダクト」「泥よけ」「プロテクターテープ」が付いています。

凹みを修理するのに、このような部品が付いていると板金修理の邪魔になってしまいます。
その際に簡単に外れるような部品は外して作業する方が綺麗になりますので、佐藤自動車ではなるべく外して修理する事をご提案させていただいています。

脱着しなくても擦った傷と凹みを修理できなくはないですが、塗装がされるとキワの部分が少し汚く見えてしまったりする事がありますので、外せる部品は外しての作業をオススメいたします。

ただし、脱着するだけで何万円もかかってしまうような部品であれば、それは考えたほうが良いでしょう！

擦った傷と凹みを修理をする時の注意事項

板金をする時に一番注意するのは、
⑴鉄板の強度を保ちながら板金する事なんです。強度を保てないと張りがなく柔らかくなってポコポコしてしまいます。そうなると取り返しがつきません。

⑵なるべく小さく納まるように板金をする。このケイマンの鉄板を見ていただければ分かると思いますが、鉄板が大きいですよね。大きい鉄板になればなるほど、板金をすると損傷したところ以上に大きくなってしまうケースがあります。そうなるとパテの量も増えてしまいますし、デメリットはあるけどメリットは何もないのです。

板金修理の時は細心の注意を払って、強度を保ちながら、なるべく小さく納まるような板金を心がける事が重要です。

擦った傷と凹みの修理後・パテ付け

擦った傷と凹みがしっかり修理出来ていれば、パテを薄くつけるだけで大丈夫です。

パテは薄ければ薄いだけいい事なんです。修理後に不具合になりにくいですし、プロが見ると仕上がりもやっぱり違います。

凹みの修理後のパテ研ぎは、基本的には手の感覚で削って行きます。
機械でやれる事は限られていて、微妙なところはやはり人間の手の感覚と、手の微妙な調整での仕上げが必要です。

勿論、機械に頼る事は多くありますが、最後は人間の「目」と「手」を信じる方が一番綺麗に仕上がります。

ここまでの技術力になるまでは、１０年以上の経験がやっぱり必要ですが、これをものにすると一生ものです。
※もし修行中の方が見られていれば、根気よく経験を積んでください。

擦った傷と凹みの修理・下地処理

擦った傷と凹みを綺麗に形成できたら、下地処理剤を塗装します。

下地処理剤とはサフェーサーと言いまして、塗装の吸い込みを防止する役割があります。
これを塗装する事により傷と凹みの仕上がりが良くなりますので、必ず必要になる行程です。

下地処理剤を塗装して、そのまま表面のホワイトを塗装するわけではありません。
下地処理剤を塗装したら最後の仕上げが必要になります。それはペーパーで削って仕上げる事が必要なんです。

ペーパーは目の荒さは最終的には♯６００番以上の番手で研ぐ必要があります。
最初から６００番以上の番手で研ぐのではなく、最初は♯４００、♯５００、♯６００、それ以上、と段階を踏んで研いで行くのです。

最初から細かい番手で研いでしまうと、研ぎ方によって、凸凹を作ってしまう可能性がありますので、段階を踏む事が必要になります。

擦った傷と凹みの修理・塗装

擦った傷と凹みの下地処理が完成したら塗装をしていくのですが、塗装をする時にはマスキングが必要になります。

マスキングとは擦った傷と凹みを修理したパネルを塗装する時に、他のパネルに塗装が付かないように囲う事を言います。

マスキングには色々な考え方がありますので、私が考える良い方法をお教えします。

上記の画像を見てもらうと、「リヤバンパー」と「テールランプ」を囲ってマスキングしているのがお分りいただけると思います。
この２点を脱着して塗装をするという選択肢もありますが、脱着するだけで数万円かかってしまいます。

それだけの金額をかけてまで脱着して塗装するメリットがあるでしょうか？それは私はないと思います。

費用対効果を考えて作業をどこまでするかどうかの判断をしています。
弊社ではこのようなご説明までさせていただき、私どもの見解もお伝えし、お客様にご判断していただいています。

修理後の塗装には種類がありまして、
⑴色だけ塗装（１コート）
⑵色を塗装してクリアを塗装（２コート）
⑶色を塗装してパールを塗装してクリアを塗装（３コート）

基本的なお車は２コートで塗装がされていますので、新車の時と同じように２コートで塗装していきます。

今回のケイマンは欧州車専用塗料のスタンドックス塗料で塗装させていただきました。
佐藤自動車では日本車には関西ペイント塗料、輸入車にはスタンドックス塗料を使用する事により、出来るだけ新車に近づける努力をさせていただいています。

擦った傷と凹みの修理・完成

大変満足のいく仕上がりとなりました。

佐藤自動車ではご遠方からのご来店が多くございます。それだけ期待をしていただいているのだと思いますので、気を抜かず一台一台気持ちも込めて作業させていただいています。

お客様一人一人求めるものが違うと思います。
その方にに合った修理方法が必ずあると思いますので、求める作業をしっかりとご提案できるように努力を続けて参りたいと思います。

車の擦った傷凹みの修理でお困りなら神奈川県川崎市の佐藤自動車にご相談ください

こんな擦った傷やこんな凹みも修理できるの？
ディーラーに行ったら交換と言われて高額の見積もりになってるんだけど安く修理できる？

短い期間で修理したいんだけど対応してくれる？

保険で修理したほうが得なのか損なのかが分からないんだけど教えてくれる？

などなど、何でもお気軽にご相談下さい。
分かりやすく丁寧にご相談に乗らせていただきます。