ベンツGLC板金修理とパネル交換ディーラー以上の仕上がりを追求

今回は、メルセデス・ベンツのGLCというお車の修理事例をご紹介します。

右のフェンダーパネルが大きくヘコんでしまい、ドアにも損傷ができていました。ディーラーさんに依頼すれば、フェンダーもドアも両方交換扱いになり、高額になってしまうような事例です。

当社のほうで傷や凹みをよく確認した結果、ドアはそのまま修理できますし、フェンダーパネルはむしろ交換したほうが安くなるケースでしたので、お客様にご提案させていただきました。

それでは、実際どのように直していったのか、画像とともにご説明します。ご覧いただき、ぜひ参考にしてくださいね。

1 ベンツGLC損傷
2 パネル交換
3 板金修理
4 こだわり塗装
5 ベンツGLC交換と修理完成
6 ディーラー以上に

ベンツGLC損傷

こちらが、損傷状態になります。
ベコッとした凹みができてしまっているのが、お分かりいただけるかと思います。
かなり大きくヘコんでしまっているので、このレベルまでいくと既存パーツの修理は難しく、新品との交換になります。

ドアについては、これくらいであれば修理で全然大丈夫です。

パネル交換

こちらは、フェンダーパネルを交換した画像です。
フェンダーパネルを取り付けて、ドア部分の板金修理をしたところですね。写真がちょっとぼやけててすみません。

さて、傷ついたフェンダーパネルを外すにあたって、先にやらなきゃいけないのが「バンパーの脱着」です。つまり、バンパーを取り外すということです。

まずバンパーを外して、次にヘッドランプを外す。それで初めて、フェンダーパネルを外すことができるんです。
新品のフェンダーパネルを取り付けてから、ドアの取り付けをします。

「どうしてフェンダーとドアを同時に直さないんですか？」と思われたかもしれませんね。
先に新品のフェンダーパネルを取り付けると、ドアがどこまで損傷しているかが分かるので、先にフェンダーを付けてから、ドアの板金をする流れになっているんです。
新品パネルに対して、ドアの高さを調整、隙間を調整してから、板金修理をしていきます。

板金修理

こちらが、ドアの板金が終わったところになります。
フェンダーパネルを付けてから高さを調整したので、サイズがぴったりとはまりました。

板金とは、鉄板を叩いたり伸ばしたりして、形を整えていく作業です。
綺麗に整形するには、一度叩き出しただけではダメです。
つけたフェンダーを一度外して、ドアを裏から叩いて、ということを何度か繰り返して、形、高さ、隙間を調整していきます。

今回のベンツは、角の部分だけかなり押されていたんですが、歪みは押された箇所だけではなく、他のところまで波及しています。なので、波及したところまで凹みを叩き出していく必要があります。

板金には、ガンガン叩くだけではなく、「溶接して引っ張る」という作業もあります。鉄板を引っ張ることも何度も繰り返して、パネルの強度を戻していくのです。

こちらは、フェンダーパネルを外して、下地処理材（サフェーサー）を塗装したところになります。
フェンダーパネルがついたままだと、中まで下地処理剤を塗装ができないので、フェンダーを外す必要があるわけですね。

下地処理は、これから色を塗装していくうえで、とっても大事です。

凹みの修理には「パテ」というものを使っていますが、このパテの上に直に塗装をかけてしまうと、綺麗に塗料が乗らず、「塗料の吸い込み」が発生してしまうんですね。
吸い込みが起きてしまうと、表面の仕上がりが汚くなってしまいます。
そこで、下地処理剤（サフェーサー）を塗装して、塗料のパテへの吸い込みを防ぐわけです。

下地処理剤も、表面に葺いただけで終わりではなくて、形の微調整が必要です。そこで、サンドペーパー（紙やすり）を当てて、塗料がしっかり乗るようにしていきます。

当社・佐藤自動車の下地処理剤は、紫外線硬化型の製品を使っているので、紫外線を当てることによって完全硬化してくれます。

これが完全硬化しないパテだったり、サフェーサーだったりすると、後から不具合が出てきてしまうので、それを防ぐために、紫外線硬化型の処理剤を使っています。
このように、良い材料を使うことで、当社の自慢の永久保証がお客様にご提供できるということになります。

下地処理が完成したら、いよいよボディーの塗装に進みます。
塗料をつけるときに大事なのは、表面に細かな傷をつけることです。というのも、パネルの表面がツルツルしすぎていると、実は塗料が滑ってしまい、ちゃんと色がのってくれないんです。
もちろん、傷といっても目立つようなものではないので、ご安心くださいね。

細かいペーパーを当てて、塗装する面すべてに傷をつけたら、塗装に入っていきます。