「良い修理をするために、良い材料を使う」
シンプルですが、佐藤自動車が大事にしているポリシーの1つです。
中でも、お車の仕上がりを決める「塗料」には強いこだわりを持っています。
今回は、佐藤自動車で使用している水性塗料「スタンドックス」についてお伝えします。
輸入車であれば、使う塗料はスタンドックス一択です。
佐藤自動車自慢の美しい色合いやツヤは、熟練の腕を持つ職人とスタンドックスのなせる技、といっても過言ではありません。
身近に使われていますが、よく知らない…そんな塗料について、少しでも興味を持っていただければ幸いです。
スタンドックスは環境に優しい水性塗料
スタンドックスというメーカーの製品は、日本や外国のメーカー、ほとんどのブランドの推奨塗料になっています。
佐藤自動車では、スタンドックスの水性塗料スタンドブルーをを使用しております。
「水性」というのが、実は大きなポイントです。
というのも、日本では水性ではなく、有機溶剤(ウレタン系)が使われていることがほとんどだからです。
有機溶剤はVOCとも呼ばれ、大気に悪影響を及ぼすと考えられています。
VOCとは、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)の略称で、光化学スモッグを引き起こす原因物質の 1 つとされています。
先進のヨーロッパの国々では、随分前に有機溶剤(ウレタン系)の塗料から水性の塗料へ変更されました。
水性塗料への変更は、国の法律で規制されたのです。
この結果、VOCの削減に大きく貢献することになりました。
しかし、日本ではまだ有機溶剤に対する厳しい規制はありません。
そのため、ウレタン系の補修用塗料が使われていることがほとんどです。
なぜ日本で水性塗料が普及しないのか
スタンドックスのような水性塗料は、環境にも優しく、職人の体にも害が少ないと言われています。
それなのに、なぜ日本では普及していないのでしょうか。
大きな理由としては、4つあります。
- 海外に比べると、日本は規制が緩いこと
- 今までの塗装とは工程が異なるため、技術に対応できる職人が少ないこと
- しっかりとしたブースや乾燥用機材など、設備が必要であること
- スタンドックスという水性塗料自体が、とても高価ということ
ですが、世界的に環境問題に対する取り組みが広がる中、日本だけが何もしない、というわけにはいきません。
実際、日本でも、塗料に関する大気環境問題対策の動きが始まっています。
2025年までに、まずは、国内メーカー、ディーラーの大手企業から水性塗料に変えていこうという計画が進行し始めています。
「5年間という猶予にはどういった意味があるのだろう?」と思われたかもしれません。
おそらく技術的に慣れるということ、そして海外の塗料メーカーに日本の塗料メーカーが追いつけるようにするための期間であると考えています。
今でも、塗装職人の中には「水性塗料には癖がある」「ウレタン系の補修用塗料と比べて、扱いが難しい」と思っている人も少なくありません。
日本とドイツの水性塗料の違い
日本の塗料メーカーも力を入れ始めている水性塗料は、外国産の製品と違いがあります。
日本のメーカーの製品は、「水性」といっても、今までのウレタン系塗料のように塗装できるよう工夫されています。
具体的には、揮発性の高い有機溶剤ではなくとも、アルコールが成分につかわれていることが多いです。
そのため、乾燥が早く、作業性には優れています。
しかし、この先さらに環境に優しい時代になっていくことを考えると、水性塗料としてそれでいいのか疑問が残ります。
先進するドイツで作られているスタンドックスの水性塗料は、ほとんどの成分が純水です。
つまり、環境にとても配慮された製品であるといえます。
ですが、純水でできている塗料を扱うためには、今までとはまったく違う技術や設備が必要になります。
ここが、スタンドックス導入のネックといえるでしょう。
このように導入には一手間かかるものの、水性塗料をうまく使いこなせれば、他社を引き離すものがあるのではないかと思います。
いち早くヨーロッパの規制に合わせ、進化したスタンドックスならではの発色や仕上がり感は、それだけ質の高いものであるからです。
例えば、メルセデス・ベンツやアウディなど、輸入車の有名ディーラーであるヤナセブランドの補修には、スタンドックスが認証されています。
佐藤自動車でも、ヤナセの補修センターとまったく同じ塗料を使用しております。
佐藤自動車は「マイスター」認定を受けた修理工場!
佐藤自動車は、「スタンドックスマイスター」という認定を受けています。
これはどういうことかというと、塗料メーカー様と佐藤自動車がパートナーになっているということです。
塗装の技術を認められた熟練技術者たちが、最高品質のペイントをご提供します。
お客様にとって信頼できるお店だと思っていただけるよう、佐藤自動車は、今後も精進してまいります。