今回ご紹介する事例は、フランスの自動車メーカー・シトロエンのボンネットの修理です。
修理といっても、傷ができたとかへこんでしまった、というわけではありません。
「塗装が剥がれてきてしまった」というケースです。
「車体の色が、白っぽくくすんできている気がする…」
「塗装の一部が盛り上がってきてしまった…」
このようなケースは、「塗装の剥がれ」が原因である可能性が高いです。
塗装の剥がれは、ただ単純に塗料を塗り直せばいい、というものではありません。
新車のように綺麗にするためには、「まず塗装を削り落として、その上で塗装を塗り直す」という作業が必要になります。
もし、車の色が変わってきているなら、それは塗装の剥がれかもしれません。
ぜひ、今回の記事を参考にしてみてくださいね。
クリア層の劣化状態
まず、「塗装が剥がれた状態」とはどのようなものかをご覧ください。
少し寄った画像です。
ボンネットの色が、ぼんやりとくすんでいるのがお分かりいただけると思います。
車体の色がくすんでいて、ところどころ白くなっています。
その部分は、「クリア層」が剥がれてしまっているところです。
車の塗装というのは、ボディカラーだけが塗ってあるわけではありません。
まず、素地に「下地処理剤」が塗装がされています。
その上に、車体の色が塗装されています。今回のシトロエンであれば、緑色ですね。
さらにその上に、「クリア」という塗装を保護する塗料がついています。
このように、車の塗装は3層構造になっているんですね。
白くなっているところは、2層目と3層目、つまりボディカラーである緑色の塗料と、最上層のクリアが剥がれている部分です。
塗装が剥がれて浮いてきてしまうと、今回のお車のように、ぼんやりと部分的に白く見えるのです。
こうなってしまうと、上から塗装するだけとか、磨けば直るとかいうことではなく、削り落としてあげないと綺麗にはなりません。
元どおりにするためには、クリア層を全部剥がして修理する必要があります。
クリア層を削り落とす
まずは、最上層であるクリア層を削ります。
画像のように、お車の周りをしっかりと囲い、他の部分に傷がついたり、ほこりが飛んだりしないように養生を行います。
お車の一部分については、もうサビが始まってしまっていました。
このままにしておくわけにはいかないため、サビの部分を削り落として、再び錆びてこないように下地処理をしていきます。
こちらが、パーツを削り終わったところの画像です。
クリア層も、すべて剥がしました。
さて、全部剥がしたからこのまま塗装すればいいのかというと、そうではありません。
綺麗なボディーにするためには、まずは下地処理剤を塗装して、その上から上葺き塗装を行います。
なお、今回は車体がへこんでいるわけではないので、鉄板を叩き出す板金作業は行いません。
次は、下地を作るために、下地処理剤(サフェーサー)というものを塗装していきます。
下地処理
こちらは、下地処理剤を塗装したところの画像になります。
やはりパーツを外した状態のほうが綺麗に塗装できるため、ボンネットを外して塗装を行なっています。
きちんと下地処理を行うことで、佐藤自動車自慢の永久保証ができているので、手を抜かずにしっかりとやらせていただいております。
こちらは、下地処理剤を削り落としたところの画像です。
下地処理剤には、パーツの細かい傷を埋めるという役割もあります。
この下地処理剤をまた削って、完璧な形に整えていきます。
再塗装
こちらは、塗装が完成したところの画像になります。
佐藤自動車では、車のメーカーさんと同じ塗料を使っています。
それが「スタンドックス」という水性塗料です。
メーカーさんとまったく同じ塗料を使うことで、新車と同じ色が作れるわけですね。
ボディカラーが変わることがないため、ご安心いただければと思います。
クリア層の再塗装完成
お車の修理が完成したところの画像になります。
ピカピカのツヤが出て、輝きがちゃんと戻っています(^^)
前述したように、メーカーさんの指定塗料であるスタンドックスを使うことで、色を完璧に再現できます。
また、ツヤに関しても、普通の日本の塗料よりもツヤが出る製品を使っております。
このような点から、綺麗なクリア層ができて、ツヤ感もいい感じになっているんじゃないかなと思います。
以上、シトロエンのボンネット塗装剥がれに関する修理事例でした。
再塗装をご提案する理由
今回のケースのような塗装剥がれは、メーカーさんに依頼すると、
「白ボケが始まっている場合は、パーツを交換しなければダメだ」
と言われてしまう可能性が高いです。
白ボケとは、塗装の剥がれによって、車体の表面が白っぽくなってしまう現象のことです。
しかし、もしパーツを交換するとなると、相当な金額になってしまうんですね。
一方、当社佐藤自動車では、塗装の剥がれも修理対応ができるため、費用もお安くすることができます。
メーカーさんの場合、ボンネットの交換および塗装、さらにいろいろな部品代が重なっていくと、20万円くらいになるのではないかと思います。
佐藤自動車では、10万円ちょっとで修理が可能となっております。
たとえば、今回のシトロエンの修理費用の内訳は、以下のとおりです。
・工賃(削り落とし代と塗装代含める) 9万3,000円
・材料費 1万2,300円
このように、パーツを丸ごと交換するよりも安く、綺麗になりますよ。
「傷ついた車を綺麗に直すのなら、高いお金がかかるのは当たり前」
そのようなイメージがありますが、それはやり方次第です。
佐藤自動車では、修理代金をリーズナブルに抑えつつ、質の高い仕上がりをお約束いたします。
それもこれも、お客様に寄り添うこと、技術にこだわることを第一に考える工場であるがゆえです。
もし、お車について何か困っていることがあれば、佐藤自動車にお任せください!
ご相談は無料で承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。