板金塗装ってなんだろう?
初めて聞く方に詳しくお話しいたします。
板金塗装と言うのは、
簡単に言うと、「板金して塗装をする事」
言ってしまえば簡単な事ですが、鈑金って何?塗装って何するの?と分からない方が多いと思いますので、詳しくお話ししていきたいと思います。
板金
自動車業界で板金と言うと、簡単に言えば凹みを修理する事を言いますが、ここを詳しくどんなことをやっているのかをご説明いたします。
- 脱着
- インナービームの脱着
- 塗膜剥離
- 板金
- パテ付け
- パテ研ぎ
こんな感じで流れがあります。凹み方によって省くものもありますが、基本的には板金とはこのような流れで進んでいきます。
参考「フィット板金塗装/事故車にならない修理方法教えます!」
付属品の脱着
ドアを例でお話しいたしますと、ドアにはサイドミラーが付いていたり、ドアハンドルが付いていたり、ガーニッシュが付いていたりしますが、これをまず脱着していきます。
なぜこれを外すかと言いますと、板金をする、塗装をするにあたり作業の邪魔になってしまったり、良い仕上がりにならない事がありますので基本的には全てのパーツを外していきます。
しかし、金額的に安くご修理されたいと言うお客様には、脱着をしないでお安くご修理をご提案する事もございますが、基本的には全てのパーツを外してご修理に入っていきます。
参考「フロントバンパー傷修理!脱着しないだけで2万円も安いのはなぜか?」
インナービームの脱着
ここでもドアを例にしてお話しいたしますと、ドアは裏から補強されています。
それをビームと言ったり、レインホースと言ったりしますが、これを外していかなければなりません。外すと言ってもドアから取ってしまうのではなく、アウターパネルと、ビームを離すと言った方が良いと思います。
ドアと補強材(ビーム)はボンドみたいな物で付けられているのですが、板金をする為にはアウターパネルをフリーにしてあげないといけないのです。
なぜかと申しますと、アウターパネル(表から見える凹んでいるパネル)を板金をしていく時に引っ張ったり、叩いたりするのですが、
その際にアウターパネルがフリーになっていないと、ボンドが付いているところが、引っ張られたりして、上手く板金が出来なかったり、その場所が歪んでしまったりと仕上りに大きく差が出てしまいます。板金が終わった段階でまたボンドで合体させます。
塗膜剥離
鈑金をする為には、塗装がない状態の鉄板がむき出しになっていないと出来ません。
鈑金には大きく分けて2つのやり方があるのですが、それは、①裏から叩き出す。②表の鉄板に溶接し引っ張る。この二つの方法がありますが、②の場合には必ず塗装を剥離し鉄板をむき出しにしないと溶接が出来ない為必ず必要となります。
①の裏から叩き出す鈑金の場合には必ずではございませんが、裏から叩いて板金してますと、塗装が割れていきます。
塗装の割れた状態で進んでいきますと後の工程に支障をきたしますので、板金時に剥離は必要ありませんが、最後には必ず塗膜剥離が必要となります。
参考、「アウディの板金塗装/ドア・フェンダーの修理代と相場のお話。」に板金の「バリ」「エッジ」を削る理由などが「板金」の所に書いてありますので、ぜひ参考にしてください。
鈑金
上記で簡単にはお話しいたしましたが、板金とは凹んでいるパネルを元に戻す作業です。
鉄板が凹んでいるという事は、鉄板が伸びているという事なんです。ちょっとイメージして頂ければと思いますが、ぶつかっていない状態のパネル長さと、凹んでしまっているパネルの長さは違うというのはお分かりになるでしょうか?
例えばパネルの長さが20センチの場合、凹んでしまったパネルは、凹んでいる分だけ凹みの大きさ分長くなり、20数センチとなっています。これも元通りにして板金と言います。
凹んでいる鉄板を戻すだけではなく、長さまで調節していかなければならないのですが、長さまで考えてやっているかと言ったらそうではありません。これを鉄板の張りで感じて作業をしています。
この張りを調整するのが絞り作業と言います。鉄板を熱くし、冷ますこれを繰り返すことにより鉄板が収縮し同じ長さになり張りが出てきます。板金と言うのは引っ張りだし、叩き出し、絞り、を繰り返し強度も復元しながらパネル面を整えていくんです。
パテ付け
板金をした状態は100%完璧ではございません。
手で触ってもあまり分かりませんが、100%完璧に整える為にパテを使い調整していきます。このパテはなるべく少ない方が良いのです。それはパテが多いと仕上りにも影響しますし、今後の事を考えると薄いパテが良いと思います。
パテ研ぎ
パテを付けるだけで完成ではなく、ここから時間を掛けて調整していきます。
パテを研ぐには削って形を作るのですが、その削る材料も粗い研ぎ剤から、細かい研ぎ剤まであり、それを順番に使い整えていきます。
番手と言う形で分けられているのですが、板金業界でパテ研ぎに使う研ぎペーパーは、
#80・#120・#180・#240・#320・#480・#600位になりますが、それ以外には#3000までありますので、これを作業内容を考えながら適所に使ってきます。
ここから先は塗装の領域に入っていきます。塗装はまた詳しくご説明が出来ればと思います。
まとめ
板金と一言で言いましても、ここまでの作業がある事はあまり知らない方が多かったのではないでしょうか?
たまにお客様で「ポコンと出しちゃってよー!」と簡単に言われる方がおりますが、けっこぅ時間のかかる作業なんですよ。(^o^)
もしこれで少しでもご理解いただけたら嬉しく思います。
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