車の薄い傷を何とかしたい。
「そんなにお金をかけずに出来ないかなー?」そんなお悩みにお答え致します。
悲しい事に、お車を大事にすればする程、小さな薄い傷ですら気になってしまいますよね。
悲しいですが、お車を乗られていると薄い傷は付いてしまうものです。
ぶつけられてしまう事も、ぶつけてしまう事も、知らないうちに傷が付いている事も。
そこで、薄い傷がついてしまったらどうするか?ここではそんな薄い傷の補修に関するお話をしていこうと思います。
目次
まずは修理工場に相談する
まずはこれが一番最初かと思います。
よくいらっしゃるのが、ご自身でコンパウンド(磨き剤)を購入して自分で磨きをして補修しようと思われている方も多くいるかと思います。
ですが、まずは信頼のおける修理工場に相談する事が良いと思います。
なぜかと言いますと、お車の色によっては粗いコンパウンドで磨いてしまうと、そこだけ白く見えてしまう事がございます。
お車が黒系の場合には、粗目のコンパウンドからはじめて、中目のコンパウンド、細目のコンパウンド、極細目のコンパウンドと順を追って補修しないといけないのです。(傷の深さにもよります。)
初めての方がこれを出来るかと言うとちょっと不安に思ってしまいます。
参考、「車のこすり傷を修理したい!まずはプロに相談すべきその理由。」
修理工場でコンパウンドで磨いて傷を補修してもらう。
まずは修理工場に相談をしてみて下さい。
修理工場と言いましても車検などをされている整備工場ではありませんし、ディーラー様でもございません。
車の傷やへこみを専門で補修してくれる
板金塗装工場が良いと思います。
板金塗装のプロであれば、塗装に関しての知識が豊富でオーナー様に合った色々な修理方法をご提案してくれるはずです。
薄い傷であれば磨きで落ちる場合もありますので、あまり慣れていない方はご相談をしてみて下さい。
しかしあまり親切でない修理工場がある事も事実かと思いますので、修理工場選びに関しては慎重にお願い致します。
塗装が必要になる事ではないので、そんなに高額になるような事はございません。
時間的には数分で補修出来る傷もありますし、数十分でかかる補修もございます。
しかし1箇所であれば数時間かかる事はまずございませんので、どの工場様も金額的には数千円でしてくれると思います。
塗装が必要になるような深い傷ですと、時間的にも1日〜2日間はかかってしまいますので、数万円かかってしまいます。
その際には修理工場の方にご相談して、
「磨きで補修出来るのであればお願いしたいんだけど」と言うようにするか、
まずは磨いて見て欲しいと伝え、出来なければいくら位かかるかと言うお話をしてみるのが良いと思います。
参考、「ディーラーとの修理代の違いに驚愕!半額以下で修理できるなんて!」
自分でコンパウンドで傷を補修する場合
相談できる修理工場がないから、ご自身でコンパウンドで補修すると言う方への注意点です。
コンパウンドと言うのは、研磨剤になります。クリアー層についてしまった傷を磨いて綺麗にするものです。
塗装の仕組み
まずはお車の塗装というのはどういう仕組みになっているのかをご説明いたします。
- クリアー層
クリアーとは、透明な保護層だと思って下さい。ベース色の上に塗装する事によってベース層の色を変色や傷から保護してくれ、ツヤ感も倍増してくれます。
コンパウンドで磨きをかけられるのはこのクリアー層のみです。
- ベース層
ベースとは、今、目に見えている色だと思って下さい。 色には白・黒・シルバー・ホワイトパールなど様々色がありますが、この上にクリアーが塗装されていて、ツヤの維持・変色の維持などがされているのです。ホワイトパールだけは、ベース層の上にパール層があり、その上にクリアー層があります。
3コートパールと言われるのはその為です。3コートパールに関しては色作りが大変なんです。2コート塗装であれば何回ベース層を塗装しても色が変わる事はあまりないですが、3コートパールのパール層の場合は何回塗装するかによって色が変わっていってしまいます。
基本は2回〜4回位で色を作るのがベストです。
(サフェーサー層の上から考えて、3コートになっているという事で、それ以外は2コート塗装と言われています。) - サフェーサー層
サフェーサーとは、鉄板の上に塗装されている一番下の下地の塗装の事を言います。新車も補修もそうですが、鉄板の上にそのままベース塗装をするわけではなく、密着性や、劣化を抑える為に下時処理剤として塗装してあります。
その上にベース塗装、クリアー塗装をして完成となります。
お車は3層構造になっている事はご理解いただけたと思います。
そこで、皆様がコンパウンドで補修出来るのはクリアー層だという事です。
コンパウンドの種類
コンパウンドの種類は何種類もございますが、
大きく分けると、粗い方から、極粗目・粗目・中目・細目・極細目・微粒子・超微粒子と7段階に分ける事が出来ますが、皆様にご購入いただきたのは、細目・極細目・微粒子・超微粒子の4種類から、お車の色、傷に合わせて合ったものをご購入いただければと思います。
コンパウンドの使い方は、粗いコンパウンドから細かいコンパウンドへと順番にする事によって、最後にはツヤが出てきます。
⑴お車の色が濃色系の場合(濃色とは黒系の色です)
傷が深いときは3種類ご使用下さい。
細目からはじめて、極細目、超微粒子と順番に流れていくのが良いと思いますが、細目でやりすぎると塗装のクリアー層がなくなりベース層が出てしまうので、気をつけて下さい。
そうなってしまったら、もう再塗装するしかありません。
傷が浅いときは2種類ご使用下さい。極細目・超微粒子で順番にするのが良いと思います。
この場合も極細目からはじめて、最後は超微粒子で仕上げるという流れとなります。
傷がもっと浅いときは1種類の超微粒子だけで大丈夫です。超微粒子だけで対応出来るものは限られますが、汚れ落としレベルだとご理解下さい。
⑵お車の色が薄色系の場合(白とか、シルバーです)
傷が深いときは2種類使って下さい。細目と極粗目です。
上記の濃色系の場合は超微粒子まで必要になりましたが、薄色系の場合は極細目までで大丈夫です。
なぜかと言いますと、濃色の場合には傷が目立ってしまうのです。コンパウンドというのは上記しましたが研磨剤ですので削ってツヤを出しています。
人の目では確認できませんがマイクロスコープなどで見る事ができれば傷が入っている事が見えると思います。
余談かもしれませんが、綺麗な肌の人でもマイクロスコープで見ればザラザラして見えるのと同じ事です。
ですので薄色系の色は極細目で終わらせていても、傷は見えないのでツヤがあるように感じますが、濃色系の方はベース層が黒いので傷が見えやすくなってしまうという事です。
超微粒子でも傷が入っており、これが何処まで細かいかでツヤ感が変わっていきます。よりツヤ感がほしい場合は超微粒子までご使用下さい。
傷が浅いときは1種類で極細目だけをご使用下さい。
もっと浅いときは超微粒子だけで大丈夫です。
磨くときのご注意
傷を磨くときはタオル生地ではなく、Tシャツ位の柔らかい生地でお願いします。
ゴワゴワした生地ですとそれで傷をつけてしまう事になりますので、お気を付け下さい。
磨くときのコツは、生地で磨くのではなく、コンパウンドで磨いていると考えていただいて、円を描くように軽く磨いていただくのが良いと思います。
濃色系であればなおさらです。
ご自身で缶スプレーで傷を補修する事が出来るかどうか?
自分で缶スプレーで傷を補修する
あまりお勧めは致しません。
最近思う事はご自身でカー用品店で販売しているスプレー缶で補修して、すっごく満足と言う方は少ないように感じます。
「自分で缶スプレーで補修して、逆に目立つようになってしまったんですが、どうしたら良いですか?」と言うご相談をいただく事が多くあります。
もちろん、綺麗に補修出来ている方もいらっしゃいます。
塗装のプロの私が見ても感心させられる事もございますが、わずか数パーセントに過ぎません。
その他の方は「やらなければ良かったのになー」と思ってしまう方が多くいらっしゃいます。
もちろんオーナー様が何処まで求めるかによりますので一概には言えませんが、お車をなるべく綺麗に乗りたいと思われている方には、お勧めは致しません。
でも私個人としては、そのように自分でやってみると言う方は大好きです。綺麗にならないかもしれないがそれを楽しむ!そんな人生を楽しんでいる人が大好きです。
自分で傷を補修したい人へのアドバイス
そのような方に一つアドバイスを!
絶対に絶対に広く塗装しようと思わない事です。
プロによる本格的な補修になると広い範囲で塗装をしていきます。それはそれ用の環境・道具・技術の3つがそろっているからです。
いくらプロであっても環境も道具もなければ、絶対に綺麗には出来ません。綺麗に出来ないのであれば、狭い範囲で終わらせるべきです。
私が缶スプレーで塗装するのであればそうします。あまり綺麗でない塗装が広範囲にあると、ちょっとみっともなく感じてしまいますので。
まとめ
気になってしまう薄い傷などがありましたら、まずは板金塗装工場に相談してみて下さい。
良いアドバイスが頂けると思います。
塗装の事は塗装のプロ、整備の事は整備のプロ、どんな業界でもそうですが、何でも専門のプロがいます。
そんな人、そんな工場と知り合いになっておくと、すっごく便利かとおもいます。便利と言うのも嫌な言い方ですが、良いお付き合いをされるのが良いと思います。
ご自分でコンパウンドで補修する方、
濃色系のお車の場合はコンパウンド選びから気をつけて下さい。
薄色系のお車の方は、そんなに怖がらずにされても良いと思います。
やってダメなら板金塗装工場へ相談すれば良い事ですから、ご自分でやってみたいという方は思いきって補修してみてください。
でも磨き過ぎてクリアー層を無くしてしまわないようにして下さいね。極細目で磨くくらいならベース層が出てしまう事はないと思いますが・・・・。
最後に
でもやっぱり、最初は修理工場へのご相談が良いと思います。
簡単な作業なら、もしかしたら無料で補修してくれるかもしれません。過度な期待はせずにですが、1回ご相談してみてください。
参考、「車の傷の修理代。ディーラーと修理工場の費用ってどう違う?」
車の傷補修でお困りなら神奈川県川崎市の佐藤自動車にご相談ください
こんな傷も補修できるの?
ディーラーに行ったら高額の見積もりになってるんだけど安く修理できる?
短い期間で修理したいんだけど対応してくれる?
保険で修理したほうが得なのか損なのかが分からないんだけど教えてくれる?
などなど、何でもお気軽にご相談下さい。
分かりやすく丁寧にご相談に乗らせていただきます。