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板金塗装・傷修理事例

ポルシェ カイエン/バンパーの傷凹み修理の費用とプロの技術

車が傷ついてしまった場合、新品のパーツに取り替えるのが一番いい、とお考えではありませんか。

確かに、はじめから綺麗なものと交換すれば、手っ取り早く車も元どおりになる気がします。

しかし、新品と交換すると、高い費用がかかります。

さらに、「塗装」に関しては、「交換」でも「修理」でも、実はまったく同じ作業を行います。
それならば、コストを安く抑えられる「修理」を選んでみてはいかがでしょうか。

今回は参考事例として、ポルシェのスポーツカー・カイエンの修理をご紹介します。
リアバンパーの右側に傷と凹みがついてしまったため、これを直していきます。

それでは、さっそく見ていきましょう。

カイエン、バンパー 損傷状態

こちらは、お車の損傷状態を移した画像です。

傷だけのように見えますが、実は凹んでしまっています。

ディーラーさんであれば、間違いなく交換と言われるケースですね。

しかし、交換になると、20万円程度はかかってきます。
一方、修理で対応すると、半額の10万円以下で直すことができます。

プロの技術・凹みと傷修理方法

こちらは、バンパーを外したところです。

リアバンパーを車体から外し、さらに、センサーやリフレクター(反射板)など、他の部品も取り外していきます。
一見、手間のように思われますが、綺麗に形を整えていくためには大事な工程です。

リアバンパーの下には、黒い「素地」の部分があります。
バンパー本体には赤茶色の塗装がされていますが、その下は素地、つまり、「色がついていない部分」があります。
この色がついていないバンパーのことを「ロアバンパー」といいます。

ロアバンパーは、一旦外します。そうしないと、凹みがちゃんと戻せないんですね。
塗装をするときも邪魔になってしまうため、車を綺麗に塗装する場合には、この部分は必ず外します。

細かい部品や赤い反射板、ロアバンパーなどを外し終わった後は、パテをつけて、形を整えていきます。
この凹みを直す作業ですが、あまりにも安い値段で請け負っている会社さんの場合、機械で削るだけで済ませている場合があります。

「ダブルアクション」という機械があり、これは傷などを削り落とすためのものですが、実はこれで削っただけでは、完璧に綺麗にはならないんですね。

当社佐藤自動車では、「当て板」というものを使って、手作業で削っていきます。

必要に応じてダブルアクションを使うこともありますが、やはり、機械だけでは削りが荒くなってしまいます。
そこで、修理箇所はちゃんと手で触りながら、綺麗にしていきます。

右手で研いで、左手で感じる。

これを何度も何度も繰り返して、形を整えていきます。

正直、時間はかかります。
機械だけで済ませれば、5〜10分で終わってしまいますが、手作業で全部やっていくと、それだけで1〜2時間はかかります。

しかし、それくらいしっかりやらないと、完璧な形にはなりません。
佐藤自動車では、細かい部分までこだわりを持って、作業を行なっています。

塗装のこだわり

こちらは、下地処理剤(サフェーサー)を塗装したところになります。

パテで形を整える前に、バンパーの凹みをある程度叩き出します。
その後で、紫外線硬化型のパテで形を作り、さらに紫外線硬化型のサフェーサーを塗ります。

ここで重要なのは、「大きくしない」
つまり、塗装をする面積を広くしない、ということです。

オリジナル塗装は残したいので、できるかぎり、小さい範囲で直していく、ということが基本になります。

そのために、画像のように茶色いマスキングペーパーで囲って、サフェーサーが他のところに飛散しないようにします。

反射板のところでは、中にサフェーサーが入り込まないように、テープで止めています。
内部まで塗装した場合、研いでいくと、見た目が汚くなってしまいます。
それを避けるために、「必要のないところにはサフェーサーを塗装しない」ことが大切です。

こちらは、塗装をする前の段階を写したものです。
バンパーを外した状態のまま、塗装用の台に乗せて、作業を進めていきます。

画像をご覧いただく、ボディの半分をマスキングペーパーで覆っているのがお分かりいただけるでしょうか。
全部まるまる塗装するのではなく、半分に抑えているんですね。

今回のカイエンのケースでは、全部塗装すると費用が高くなってしまいます。
そこで、お客様に半分の塗装を提案させていただき、ご理解をいただいた上で、このように塗装している、というわけです。

こちらは、塗装が終わったところになります。

赤茶色のボディカラーを塗った後、さらに「クリア」というものを塗装しています。
つまり、二層コートになっています。
このような塗装のやり方を「2コートパール塗装」といいます。

佐藤自動車では、「スタンドックス」という塗料を使っています。
ドイツから取り寄せているもので、メーカーの指定塗料です。
そのため、ディーラーさんで直すのと同じやり方をとっている、というわけです。

もっとも、ディーラーさんの場合、今回のようなバンパーの凹みでは「交換」になってしまう可能性が高いです。
その点、当社では「修理」が可能ですので、コストを抑えられるのが大きなメリットですね。

カイエン、バンパー 傷凹み修理完成

こちらが、完成したところの画像です。
傷も凹みも、まったく分からなくなっていますね。

アップで映り込みを見ていただくと、凹みがなくなっていることがお分かりいただけると思います。

パーツを交換しなくても、ここまで綺麗に直せるうえ、費用も半額で済む。
このような点が、お客様にも喜んでいただけている理由かと思っております(^^)

実は、交換用のパーツには塗装がされていません。
つまり、交換にしろ修理にしろ、「塗装を施す」という点は同じなんです。
それでしたら、安いほうがお客様にとってはお得なので、このようにやらせていただいています。

カイエン、バンパー修理費用

修理にかかった金額は、
・工賃 6万8,900円
・材料費 9,374円
・コーティング 4,000円
これらに、すべて消費税がプラスされます。

コーティングは、本来であれば、1パネルにつき1万〜1万5,000円かかります。
しかし、当社で作業した部分については、原価4,000円でやらせていただいています。

車の傷はさまざまであり、一律に新品部品との交換がベスト、というわけではありません。
やり方次第では、パーツを交換しなくとも、綺麗に元どおりになります。

佐藤自動車では、常にお客様に寄り添ったサービスを提供したいと考えております。
ご相談は無料で承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。